クレーンゲームキットのメインPCBの解説。
こんばんわ!
AliExpressやeBayなどで販売されているDIYでクレーンゲームを自作できるキットのメインPCBのコネクターから出ている配線について解説が欲しいといくつか問い合わせがありますので、こちらブログにて解説したいと思います!
〜おことわり〜
あくまで私が所有しているクレーンゲームキットの基板を例に解説していますので、全てのキットで応用出来るものではありませんが、参考程度にとどめていただければ幸いです。
また、万が一配線ミスをして基板を破損させたとしてもブログ記載者は一切責任を負いません。予めご理解ご了承の程、よろしくお願いいたします。
こちらが基板です。台湾製のメインボードですが、作りはかなりしっかりしています。
こちらの白いコネクターはクレーンユニット【ガントリー】に繋ぐコネクターです。基本的にこちらはコネクターを差し込みのみで面倒な配線は必要ありません。
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こちらが電源ラインに繋ぐコネクターです。配線の色によって供給する電圧が異なり、これを間違うと基板が壊れて二度と起動しなくなります。
赤・・・5V ロジック用
「メインチップやその他諸々のICを動かすための電源。」
黄・・・12V モーター、アンプ用
「クレーンユニットのDCモーターやスピーカーのアンプ駆動のための電源。※LED照明にも繋げられますが、モーターが動く度に僅かな電圧降下でLEDがチラつきます。気になる方は別で12Vスイッチング電源を用意した方が良いでしょう。」
白・・・24V アーム用
「アームのソレノイド用の電源。」
黒・・・GND
※GNDとは要するにマイナスの事です。逆にプラスはVccまたVsやVd呼んだりします。
メインボード側はコネクターを差し込むだけなので間違える事はほぼ無いと思いますが、問題はスイッチング電源への配線です。
こちらのスイッチング電源にはそれぞれ24V、12V、5Vと3系統あります。上記に記載したコードをスイッチング電源に配線します。
間違えても5Vに12Vまたは24Vを流さないように!また、GNDにプラス電源を流すのも絶対NGです。プラスマイナスを逆に繋ぐのと同じ事なので基板は一発で壊れてしまいます。スイッチング電源には必ず下記の通りに配線してください。
5V・・・赤コード
12V・・・黄コード
24V・・・白コード
GND・・・黒コード
少し余談ですが、電圧が3系統あるスイッチング電源はなかなか無く、仕方無く中国製を使ってます。コンデンサーの液漏れを少し危惧しています…。本当は国産が良いんですが、高いです…。
次がメインハーネスの解説です。何の記号?と思うかもしれませんが、これはメインハーネスから出ているコードが何処に繋がるかを示している重要な記号です。私も最初見た時よく分かりませんでした😅
重要な部分だけ説明していきます。
CC・・・コインカウンター(灰)
「コインがいくら入れられたか記録するための電磁カウンターへ繋がる配線。」
GC・・・プライズカウンター(白)
「景品が取り出し口を通過した数を記録するための電磁カウンターへ繋がる配線。」
KL・・・キーライト(橙白)
「キャッチボタンを光らせるための電球またはLEDに繋がる配線。」
※CC、GC、KLはマイナス制御のため、それぞれの負荷には12Vを印加します。KLの隣にGLとありますが、メインハーネスから何も配線が出てないので繋がなくても構いません。
C2・・・コインセレクター(緑)
「コインセレクターに繋がる配線。TW-131というコインセレクターが使えますが、C2とGNDを短絡させても認識するので、国産のコインセレクター【旭精工】も使えます。」
Sen・・・プライズセンサー(紫)
「プライズセンサーに繋がる配線。」
Set・・・セットボタン(青)
「ゲーム設定のメニューを表示させるためのスイッチに繋がる配線。」
Alm・・・チルトセンサー(灰)
※CCと同じ配線色の為、間違えないように。
「筐体を揺らしたりして不正行為を働きかけた輩を撃退するためのチルトセンサーに繋がる配線。尚、このセンサーが感知した時点でゲームは即終了です。もちろん返金されませんw」
Ser・・・サービススイッチ(橙)
(1クレジットするためのスイッチに繋がる配線。ゲーセンでも店員さんがよくやってるあの機能ですが、もちろんこのキットにも実装されています。)
※C2、Senはオープンコレクター出力です。Set、Alm、SerはGNDと短絡させると動作します。
ここからはクレーンの操作するジョイスティックとキャッチボタンの解説です。
F・・・後移動(茶)
B・・・前移動(赤)
L・・・左移動(橙)
R・・・右移動(黄)
Key・・キャッチ(緑)
GND・・・マイナス(黒)
ジョイスティックはF、B、L、Rとあり、付属のコネクターはピンを差し込みます。
ここの配線を間違えるとたとえばジョイスティックを上に倒したらクレーンが右に移動したりなど、プレイヤーの意志とは正反対の動きをしてしまいますw
左から黄、橙、茶、赤とコネクターにピンを差し込んで繋ぎます。キャッチボタンは付属されてくる押しボタンスイッチのマイクロスイッチの端子に繋げてください。
他にもメインハーネスから配線が出ていますが、その他はLCDディスプレイのみでコネクターを繋ぐだけで良いのであえて解説しません。
また、メインPCBを見ると白いコネクターが3つ付いていますが、こちらは使う事はほとんどありません。というか何に使うのかよく分かりませんw 8PコネクターはもしかしたらLCD用だと思いますが、その他はおそらく推測ですが、開発者向けにデバッグ用で設けられたものでしょうか?シリアル通信用のコネクターも用意されています。PCと繋いでプログラムの書き換えなど出来るのならしてみたい物ですが、この基板のソースコードは調べても出てきません。
出来る事なら起動時にディスプレイに表示される中国語の文字を消したいんですけど…。それはもう少し調べてから検討したいと思います。
下手すると壊す恐れがあるので。
以上。必要最低限の配線のみを解説しましたが、いかがでしょうか?お分かりいただけたでしょうか…?日本のクレゲマニアまたは物作りが大好きな方に是非クレーンゲームを手作りしてもらいたいという思いで書きました!
分からない事があればいつでもご相談ください!
それではまた!